「真正性、信憑性」を意味する。主に建造物の保存、修復において、それらが持つ美的価値や歴史的価値のことをいう。1994年、ユネスコ後援によってオーセンティシティに関する奈良会議が開催され、非西欧文化圏の建築遺産や、無形の行事を中核とした歴史的な遺産などの特性を含める意味で、オーセンティシティを、形態と意匠、材料と材質、用途と機能、伝統と技術、立地と環境、精神と感性、その他内的外的要因が当初から変わらずに保持されつづけているとすることで合意が得られている。しかし、その基準が曖昧で、そもそもオーセンティシティに依ることの正当性が問われている。
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