Renovation Archives [001] IIKDS[池田靖史+國分昭子] ●集合住宅[写真スタジオ] |
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概要/SUMMARY |
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写真左=着工前の写真スタジオ 写真右=コンバージョン後の集合住宅。2003年10月完成。 |
■写真スタジオとして使われていた築18年の建物の共同住宅への用途転換である。事業企画を行なったリプラスホフ事業部は、投資家が購入した土地建物に、空間の価値という付加価値をつけて賃貸という市場の評価を受けた後、転売して投資家へ還元するというスキームのもと、都心居住供給の事業提案、企画を行なっているベンチャー企業である。 |
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設計概要 ●用途=1〜3階 共同住宅(計3件)+ 地下テナントスペース ●構造規模=階数 地下1階地上3階建(3階部分増築) ●主体構造 鉄筋コンクリート造一部鉄骨造 ●面積規模=延床面積 459m2 ●工事種別=12条3項による報告ののち、増築及び用途変更にて確認済み検査済証取得予定 ●企画=リプラス 設計監理 ●総括・意匠=IKDS ●構造=構造空間設計室 ●設備=森村設計 ●施工=奥村組東京支店リニューアル部 |
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施工プロセス/PROCESS | ||
■外装や内装を一新するりニューアルではなく、また保存や耐震補強といった動機からでもなく、目的とする空間構成上の要請があれば構造躯体の一部解体および補強により“空間の組み換え”を行なったコンバージョンの計画である。 コンバージョン後の空間デザインが生み出す付加価値の創造だけでなく、コンバージョン前後のストーリー性も重視して、もともとあったモチーフを残したり、外観上の構成も既存のタイル壁と新しく付加するガラスボックスやキャノピースクリーンなどの要素との対比を強調して、コンバージョン後の建物における“貌”をつくり出している。 |
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1の方向から見たコンバージョン前 | ||
A:新しくドライエリアをつくり、地下のスタジオを間仕切っていた躯体を撤去、地中にあった壁に大きく開口して地下空間が生まれ変わった。減った壁が負担していた耐力は柱や梁の追加・補強で負担している。 | ||
2の方向から見たコンバージョン前 3の方向から見たコンバージョン前 4の方向から見たコンバージョン前 元々スタジオとして窓のなかった1Fには、上部には周囲からディスターブされない出窓風の開口を開け、外観上のポイントとなるカーテンウォールで構成した。キャットウォークなどを配置して大空間のなかに視線の変化を導入している |
1F平面図 C:壁躯体をカットして1F住戸の間取りを確保。さらにロフトを家具のように挿入して、その対比によって元スタジオの大空間を強調した。 |
5の方向から見たコンバージョン前 D:元々は一般の階高しかない小部屋だった。屋根スラブを取り去り、さらに高い位置に屋根スラブをとりつけて上部の壁に開口し、上階へのつなぎ空間へと転換した。また、外観上のポイントとなるカーテンウォールで構成した。 |
6の方向から見たコンバージョン前 E:元々は大きな一部屋だったが縦方向に間仕切りし、北西側と南東側の住戸に分けた。住戸Bは半階下のレベルとスキップフロア構成として1住戸とし、住戸Aはもともと屋上だった部分に増築する部分とのスキップフロア構成となるようにした。既存の屋上部分の床には開口を開け、上部のハイサイドが生かされるようにして、住戸Aの下階を居室として生かしている。 ←2F平面図 |
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7の方向から見たコンバージョン前 G:もっとも高い屋上レベルだったスペースは、増築として居室スペースに生まれ変わったスペース、その下のスペースとあわせて3層のスキップフロアのように構成され、住戸Aの開放的な魅力に寄与している。 |
8の方向から見たコンバージョン前 F:屋上テラス階までは元々は単に段差のある屋上だった。スキップフロア階を取込むよう屋根を斜めに渡しかけ、ガラスで構成した外皮から階下へ柔らかな光をおとしこむようにした。 ←3F・RF平面図 |
竣工/COMPLETION | ||
▲西側外観 元々スタジオとして窓のなかった壁面上部には周囲からディスターブされない高さに開口を穿ち、上階の既存テラスと一体のカーテンウォール構成による半透明ガラスボックスとした。 |
←北外観夜景 内部を再構成した「鍵」部分は半透明ガラスボックスとして統一し、接道面は湾曲するキャノピースクリーンを新たに配置し、元のタイル外壁と対比的に混在するデザインに新しい貌をつくり出した。 |
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←半階ずれの空間がただ接していただけの部分の壁を穿ち、天井を取り払って高い位置に新たにスラブを設置してスキップフロア空間に転換し、柔らかな光を取り込むカーテンウォールで包み込んだ住戸部分。 | ||
屋上スラブと外壁に開口をもうけてスキップフロア間を空間的につなげながら、鉄骨屋根をかけて最上階のルーフテラスまでも住戸内のスキップフロア構成に取り込んだ住戸。もっとも高い屋上レベルだったスペースは、増築として居室スペースに生まれ変わったスペース、その下のスペースとあわせて3層のスキップフロアのように構成され、この住戸の開放的な魅力に寄与している。 |
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第1回リノベーション・フォーラム レクチャー |
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