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FORUMNo.04(2006.12.7)

遠藤和義
工務店ビジネスとホームセンター型建材流通の可能性

SESSION04

海外のホームセンター

遠藤──ドイツのホームセンターですけれど、素人でも施工できるマニュアルが置いてあるのでみんな自分でやっています。

松井──北京でホームセンターを見てびっくりしましたが、中国も同じやり方ですか。

松村──中国は自分でやってしまいます。日本と文化が違って、アメリカ、ドイツに近い。

山本──先ほどの写真で、便器の蓋の数は絶対日本ではありえないほど多かったですね。日本ではINAXとTOTOそれぞれ数種類しかなくて、その中から選ぶしかない。木製の蓋などは輸入品かなにかで、ほとんどない。これは設計者がカタログで選ぶという流通システムだからで、自分で店で選ぶという文化になると市場的にも多くのバリエーションを供給できると思います。

遠藤──北京にもホームセンターはたくさんできてます。マンションや連棟式の住宅もみな裸売りなので、内装はエンドユーザーがプロに頼むか自分でやっています。

松村──北京のIKEAにいったけれど、流行っていました。IKEAは家具だけれども、自分で板を買ってきて組み立てる、安いモダンな家具という売りです。トイザらスができて、日本の消費者も倉庫で売ることに慣れてきたかもしれない。そうするとホームセンターも売れるかもしれない。

山本──家具を買うとインテリア全体をコーディネートしたくなりますから、それなりにリフォームと連動しないといけないと思います。それがどうしてDIYとうまく結びついていかないのかと思いますが。

松井──小旦那がDIY化するというシナリオはないのですか。

山本──そういう素養は持っていると思います。

松村──小旦那だけれど、ちょっとアウトドア派の人たちなら可能性はある。
ただ家族の空間を一人の趣味で支配するのはかなり難しい。去年DIYについてインタビューしてわかったけれど、お父さんがやらせてもらうという感じです(笑)。奥さんの部屋を改造した6畳の部屋が最も自信作なのだけれど、これをDIYでやらせてもらうのにどれだけコミュニケートしたか。その結果できた部屋に対して奥さんはさほど喜んでもいない(笑)。おもしろいのは、DIYはやったら終わりだということです。これが趣味として難しいところで、他の趣味はやり続けることができるけれど、住宅のDIYはいろいろ道具を揃えて趣味として始めたらすぐに終わって、家の中ではやることがなくなってしまう。

遠藤──アメリカやヨーロッパだと住宅のフルキットを買って、自分でつくって売るDIYセミプロみたいな人がいます。部材もいろいろ売っていて、加工されていて、大きなレゴみたいです。これを組み立て売ることを趣味にしている人がいます。

松村──それからドイツや北欧のDIYではセカンドハウスがあります。例えば家族で土日は車で2時間ぐらいの森に行って、ちょっとずつつくっていく。2年かかってやっとようやくでき上がることが豊かさだという文化があります。

遠藤──アメリカの大きなスーパーマーケットのチェーンはコンテナに1棟分の住宅の部材を詰めて売っていて、それをカタログで買うと、トレーラーで運んできてくれます。そしてその中から材料を出して少しずつ組み立てることができる。

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